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6/21/2010

ワコム、「ECAD dio 2011」を販売開始

高度なハーネス設計機能を提供する「HARNESS+」を加えた新パッケージ構成に

株式会社ワコムは、従来より販売している電気設計用CADソフトウェア「ECAD dio(イーキャド ディオ)」の操作性やプロジェクト設計機能を大幅に強化するリニューアルを行ない、新たに「ECAD dio 2011」として9月27日(月)より販売を開始します。ECAD dio 2011では電気設計用のパッケージに加えて、新たに高機能ハーネス設計パッケージ「HARNESS+(ハーネスプラス)」も用意し、製造業における産業装置のハーネス設計分野への導入を目指します。当社は本製品を、6月23日(水)から東京ビッグサイトで開催される第21回設計・製造ソリューション展で発売に先行して紹介します。


【ハーネス回路図とハーネス図】

<ハーネス設計機能を新規搭載した背景>
近年の産業装置(工作機械、生産設備、プラント装置、半導体製造装置など)は、エレクトロニクスやソフトウェアと機能の融合が進んでおり、装置内のユニット間で様々な情報信号のやりとりがハーネスを介して行われます。装置自体がCADツールを使用して設計されることは珍しくありませんが、これらのハーネスの設計は装置の設計とは異なるツールが使われたり、図面に直接手で書き込まれる場合が多く見られます。このため人為的なミスが発生する可能性が高くなるのに加えて、特に大規模な装置などの設計では、図面作成にも多くの労力が必要ですので、設計ミスを低減しながら効率的に設計することが大きな課題になっています。

これに対して新しく提供するハーネス設計パッケージHARNESS+は、設計する装置の規模を問わず、設計を効率よく、正確に行うための多くの機能を搭載しています。これにより手戻りや設計変更の低減が期待できるばかりでなく、これらが発生した場合でも、影響する範囲を確認しながら迅速に対応できるように工夫しています。当社はこれまで装置産業などに提供してきた電気設計の独自ノウハウをハーネス分野に応用することで、産業装置全体の回路設計機能を開発することができました。

<使用目的に応じて必要な機能を選べる新しいパッケージ構成>
ECAD dio 2011では、ハーネス設計パッケージHARNESS+と電気設計のためのパッケージ「STANDARD(スタンダード)」、および基本作図のみに対応したパッケージ「LITE(ライト)」に大別し、さらに、STANDARDには電気設計のシーン別に3種類のパッケージを用意しました。これにより、使用目的に応じて必要な機能を持つパッケージを適切に選んでいただくことができます。

HARNESS+では、電気設計用のすべての機能に加えて、産業装置全体の電気・信号ハーネスの回路設計ならびにハーネス部品を設計する機能を備えました。また、全てのパッケージにわたり、操作性やプロジェクト設計機能を大幅に強化したほか、リボンUIと呼ばれるインターフェースを採用して操作性を高めるなど、ミスの削減や設計工数の削減などに寄与する機能向上を図りました。HARNESS+の想定販売価格はおよそ120万円(税抜)です。


<ECAD dio 2011の主な特徴>

●図面/ドキュメントの管理機能向上によるプロジェクト設計支援

ひとつの製品に対して複数の設計プロジェクトを定義して、図面編集の状態をリアルタイムに確認したり、他の設計チームの図面やドキュメントを参照することができます。これにより複数の設計を同時並行で協調して行い、製品設計全体を効率的に進行することができます。

<HARNESS+の主な特徴>

●ハーネス回路の効率的な作図

シンボル、ユニット、結線、ケーブル線などの回路図作成だけでなく、製造時や組立て時の仕様情報も部品の中に付加できます。また、部品情報として必要な項目を事前に定義しておくことができますので、正確なデータを作成できます。これにより、設計や製造の手戻りを大幅に削減できます。

●ハーネス図の効率的な作成

ハーネス回路図からアセンブリ単位でコネクタ情報を自動的に抽出し、簡単な操作で所定の場所に配置したり、コネクタの配線が可能です。

●流用設計の簡素化

図面データ内のユニットを、アセンブリ構成ごとに他の図面データにコピーして、他の設計に流用することができます。関連するハーネス図、帳票ページ、ドキュメントも同様にコピーできます。

●「DMT」(デザイン・マネジメント・ツリー)によるハーネス構成管理の効率化

ハーネス回路図内のアセンブリ構成ツリーを自動で作成します。作成されたアセンブリ構成に必要な図面、部品リストをひも付けし、製品全体の構成を管理できます。これにより、装置全体の接続情報の整合性を容易に確認できます。構成はツリー状で表示されますので、参照したい情報をすぐに見つけることができます。


【ハーネス回路図とDMT(画面左側)】


【ハーネスアセンブリ】

ECAD dio 2011パッケージ構成は以下の通りです。

パッケージ名称

主な機能の構成

HARNESS+

 

・電気設計
・ハーネス設計
・部品管理

・From To情報管理
・機械作図

STANDARD

Composer

 

・電気設計
・部品管理

・From To情報管理
・機械作図

Engineer

 

・電気設計
・部品管理
・端子台表作成

Designer

 

・電気設計
(基本作図、電気設計自動化支援)

LITE

 

・基本作図






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